第3回 体型リセットのための考え方と準備
「体型を戻したい」と思っても、何から始めればいいか迷いますよね。
特別なことをする必要はありません。
“始め方”が分かるだけで、焦らず進めるようになります。
- “戻す”ではなく“整える”という視点に切り替える
- 骨盤・姿勢・呼吸を整えるための基礎知識
- 自分の体の今を知る(自己観察のすすめ)
- 始める前に「やらないでいいこと」も知っておく
無理なく始める準備を一緒に整えていきましょう。
“戻す”ではなく“整える”という視点に切り替える
「体型を戻したい」という気持ちは自然なものですが、“元に戻す”という発想だけでは、うまくいかないこともあります。なぜなら、出産で変化した身体は、単に「以前の状態に戻る」ことを目指すよりも、「今の身体を心地よく整える」ことを目指す方が効率が良いからです。
出産によって骨盤や筋肉、ホルモンバランスが変わるのは当たり前。大切なのは、過去の自分を追いかけるのではなく、「今の身体」と対話しながら整えていく姿勢です。そのほうが継続しやすく、自分に合ったペースでケアを進められます。
骨盤・姿勢・呼吸を整えるための基礎知識
産後の体型ケアで鍵となるのが、骨盤・姿勢・呼吸の3つです。骨盤は出産に伴い開いたり傾いたりしやすく、その影響が姿勢や体型の崩れにつながっています。また、授乳や抱っこによる前かがみ姿勢が続くと、背中が丸まり、ぽっこりお腹の原因にもなります。
そして見落とされがちなのが「呼吸」。浅い呼吸の癖がついていると、体幹の筋肉がうまく使われず、姿勢の安定感を失いやすくなります。深くゆったりとした呼吸を意識することで、身体の中心の働きが整い、身体全体の安定にもつながっていきます。
自分の体の今を知る(自己観察のすすめ)
ケアを始める前にまずやってほしいのが、「自分の今の身体を知ること」です。鏡の前で立ったときの姿勢、左右のバランス、呼吸の深さ、…日常の中にヒントはたくさんあります。
たとえば、「片方だけ抱っこしやすい」「足を組む方向がいつも同じ」「写真を撮ると姿勢が前のめり」など、自分のクセに気づくだけでもケアの質は変わります。客観的に観察することで、焦らず、必要なケアに集中できるようになります。
始める前に「やらないでいいこと」も知っておく
体型を整えたいと思うと、つい「何かを始めなきゃ」「動かなきゃ」と焦ってしまうかもしれません。でも実は、“やらなくていいこと”を知っておくことも、産後のケアではとても大切です。
たとえば、強い筋トレや極端な食事制限は、産後すぐの身体への負担が大きすぎます。体調が整っていない時期に無理をすると、かえって回復が遅れたり、不調につながることもあります。正しくケアを始めるには、「無理をしない」「急がない」「比べない」ことも意識しておきましょう。
まとめ:整える意識が、産後ケアの第一歩
体型を「戻す」のではなく、「今の身体を整える」という視点が、無理なく続けるコツです。
自分の身体の状態を知り、無理のない範囲でできることを見極めることが、心と身体をやさしくリセットする第一歩になります。焦らずにできることから始めていきましょう。